CAPS患者・家族の会

患者の生活(障害のご理解・心のケア)

イラリスの素晴らしい効果により炎症による痛みや辛さを抑える事が出来るようになり、体力も付いてきました。しかしそれまでに進んでしまった障害は良くなる事はありません。
薬の効果により見た目には元気そうに見えても、慢性的な体調不良や身体的な不自由さがあり、周囲に理解を得ることが難しい時があります。

例えば・・・

  • 難聴の患者さん
    補聴器を付けていても特定の音域が聞こえない、聞き間違いが多い、会話に入れないなどのコミュニケーションがとりづらい、授業や会議や電話が聞こえないどの不自由があります。
  • 弱視の患者さん
    視野が狭い、文字がみえづらいなどの不自由があります。
  • 関節障害の患者さん
    歩行困難や関節の痛みにより周囲の活動に同じように活動できず、不自由な思いをしています。
  • 低身長の患者さん
    背が低く手足が短い事で思う様に手が届かない、ペースについて行けず行動が遅れてしまうなどの不自由さがあります。また外見的な事で心無い言葉に傷付くこともあります。

殆どのCAPS、高IgD症候群の患者達は慢性的な頭痛、吐き気、だるさなどにより疲れやすく、常に体調不良に悩まされ日常生活に困難をきたしております。

CAPS

また乳幼児からの発熱や痛みなどの辛い症状から発達や発育に遅れが出たり、社会的機能への障害がある事があります。患者達が社会で生活してゆく為には学校や職場での病気や障害に対するご理解、心のケアが必要です。どうか患者達の障害や体調をご理解いただき、個人の障害に合ったご配慮、心の面でのサポートなどの温かいご支援をいただけます様よろしくお願い申し上げます。

クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)、高IgD症候群(HIDS)は厚生労働省の認定する指定難病、小児慢性特定疾患の対象疾患です。

平成27年に施行された難病法により、新たにクリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)と高IgD症候群(HIDS)が医療費助成の対象となる「指定難病」「小児慢性特定疾患」の疾患として認定され、私達の要望しておりました患者の医療費自己負担額の軽減が実現されました!

クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)高IgD症候群(HIDS)などの自己炎症性疾患は一生続く病気です。指定難病、小児慢性特定疾患の対象疾患になったことにより研究体制が推進し、病気の解明、治療法、治療薬の研究や開発が進む事、長期療養患者へ医療費の自己負担の軽減など、毎日の発熱や痛みに耐えている子供達や家族に希望の光が見えてきました。

また、CAPS患者の多くが正確に診断されて治療されるまでに長期に渡りその症状に苦しんでおり、早期の正確な診断と治療が計り知れない効果を持つ可能性があります。
早期に適切なケアと治療を受ける事が出来、重篤な合併症を防ぐことができるようになるために、多くの医師にこの病気に対して認知していただきたく、知識を普及させることを目標としています。

私達はお互いに励まし合い、有効と考えられる手段を模索しながら精一杯の働きかけをしようと日々努力をしております。どうぞ私達の活動にご理解をお願いいたします。