CAPS患者・家族の会

高IgD症候群:HIDS(メバロン酸キナーゼ欠損症)

【発症】
高IgD症候群(Hyper IgD Syndrome:HIDS)は、コレステロール合成に重要な酵素であるメバロン酸キナーゼに関する遺伝子の変異によって生じる自己炎症性の周期性発熱症候群です。高IgD症候群(HIDS)はとても珍しく、日本では2008年より5人程しか確認されていない非常に希少な疾患です。世界ではオランダなど欧州を中心に数百名程しか診断されておりません。

【おもな症状】
乳児早期に発症し4日~6日程持続する周期性の発熱があり、白血球の増加、CRPの上昇、発熱時に頭痛・嘔吐・下痢・腹痛・リンパ節の腫れ、その他にも肝脾腫・発疹・関節痛・関節炎・口内炎、合併症として腹腔内癒着・関節拘縮・アミロイドーシスが数%にみられます。これらはワクチンや外傷、軽微な感冒などにより誘発されることが知られています。精神発達遅滞や痙攣をおこすこともあります。 上記のさまざまな症状が幼少早期より続くことにより生活面に大きく影響し成長にも大きな支障をきたしています。

【治療】
ステロイドを中心に治療されていますが、明確に有効だと言われておりません。近年、抗TNFα製剤であるエタネルセプトや、抗IL-1製剤のアナキンラなどのなど生物学的製剤の有効例も報告されております。 重症例に対しては造血幹細胞移植の報告もありますが確立した治療法はありません。

【発症原因・診断】
遺伝子の変異による事が判明し、より正確な診断が可能となりましたが、日本では診断基盤が確立されておらず、なぜ周期性発熱症候群などの症状をを引き起こすのかは明確にはされておりません。また欧州では血清IgDが高値である症例が多いですが、日本では血清IgDが正常値である患者が多いそうです。 正確な診断がなされず「不明熱」として治療されていたなどの報告があります。